Ishq not a love story (Malayalam - 2019)をDVDで。
シェイン・二ガム主演のスリラー。低予算映画だったらしいけど、やはり上り調子の俳優にはいい脚本が来るものだと感心。冒頭のコーチンのロケ地に涙。シェインはただでさえ頼りない甘えん坊風なのに歯列矯正の金具までつけていて、それが役作りなのか素のままなのか分からず不安。不安と言えば、インド映画の見過ぎで、わき見運転とか道路横断とかのシーンで一瞬先の惨劇を予想して身構えてしまう。なのでラブラブの二人に厄災が降りかかってきたところで逆にほっと安心した。モラル・ポリシングの恐怖と、ポリスの恐怖とを混ぜ込んだクレバーな脚本。134分の映画なのに、一部では冗長と批判された、二度にわたる嗜虐シーン、たぶんそれは最終シーンでのひっくり返しのために必要だったのだと思う。しかしモザイクは必要だったのだろうか。弱いものを見つけて執拗にハラスメントを行う悪人を演じるシャイン・トーム・チャーッコーは目の輝きがヤバすぎる。その妻を演じるリヨーナ・リショーイはもう随分出演作があるのに全く認識していなかったけれど、場違いにゴージャス。