Kaithi (Tamil - 2019)をイオンシネマ市川妙典で。
279席のスクリーン2は70%ぐらい埋まってたか。デビュー作以降あまりいい脚本に恵まれなかったカールティの代表作となることは間違いない。148分がほぼ全部夜、ソング・ダンスなし、いわゆるヒロインがいない、などなど異色づくしで、ニューシネマ風だけど、こってりしたファミリー・センチメントもあり、後半に行くに従い、非合理の瞬間というか、満身創痍で馬鹿力みたいなタミル・アクションの作風も濃度が上がって来る。そして最後に「それズルじゃん!」という最終兵器(中国製)が出てきて、しかし不思議なくらいの爽快感で終わる。カールティは持ち前の童顔にほとばしる怒りをうまく乗せることができた。つぶらな瞳が愛くるしいジョージ・マリヤーンは初めて顔と名前が一致。なかなかの見せ場を与えられていた。ナレーンは久々に見た感じだが、すっかり脇役に回った感じ。KPYディーナーは初めて見た。プロのコメディアンがこういう素っ頓狂な天然DQN役をやるのが新鮮。いかにも続編を構想中といった終わり方、ヴィジャイ64もいいが早くそっちを作ってくれ。過去作も観なくては。