Yajamana(Kannada - 2019)をナルタキで。
単館でマス映画で英語字幕付きに吃驚。後からこれもスレーシャ監督のこだわりポイントだったと知る。ダルシャンが食用油搾り一筋の奴ってのは微かに笑えるけど、これもカンナダ映画に連綿と続いてきた農本主義と巨大企業嫌悪のヴァリアントか。ともかく本作、二点で衝撃的。一つは、アート命の人だと思ってたスレーシャ監督が、よりによってダルシャンの、こてこてマス映画全部入り(一定の間隔で律儀に入る格闘、外国にワープするソング、笑うに笑えないコメディー)、何があったのか問い詰めたい。二つ目は、ダルシャン映画なのに何だか筋が通ってる(それこそがスレーシャ効果なのだが)という点。2011年のSaarathiは傑作と思ったが、それ以降の作品はただもう空疎なヒロイズム称揚に見えて敬遠気味だった。本作には大雑把だけどストーリーがあってロジックも一応ある。気になった点は、主人公の名前がクリシュナなのに、守り神がシヴァナンディであること。それから、村はずれの道祖神前での格闘シーンで背景にあった3頭の異形の神。多分テキトーにそれっぽく作ったってだけなのだろうけど。