『溺れるナイフ』こりゃ賛否両論溢れるわけだな。私は好きだ。流行りの青春恋愛キラキラ映画になっていないところが良い。なにより主役の菅田将暉、小松菜奈の存在感がすばらしい。評判の良い大友も自然で好感度は高いが、主役二人の力が図抜けていて、この映画はこの二人がそこにいることだけでも成立してしまっている。原作未読なので映画だけの解釈だが、ギラギラした10代のナイフのような全能感や感性が鋭い分だけ、溺れるようにもがいている様子を描いた、胸に突き刺さる映画だった伴奏の使いかたは酷いが、曲(ピアノ)は良い曲だった。10代で観ていたら衝撃受けてただろうな。
ちなみに長回しの影響もあるが、相米の青春映画に近いものがあるなと感じた。
以前、付き合いたての女性と『レッド・クリフ』観に行ったとき、やたらと話しかけてくるのに驚いた事があったの思いだした。悪気は全くなく話の筋や登場人物の質問やシーンの感想などを次から次へと喋り続けてた。答えてる自分が恥ずかしくてマナー違反が嫌だったけど、注意もできなかった。
映画観る感覚が違うんだなと冷めそうになったけど、別の日に彼女の部屋で『ウォルター少年と、夏の休日』を薦めてくれて、とても素敵な映画で、良い趣味だなと感心した。
その後も映画館には一緒に行かなかった。別の人が出来る限り小さい声で話してるのは曲力我慢するようにしてる。
映画が好きなのと映画館でのマナーって関係あるようでなくて、ないようであるんだな。
アイコンは、カリオストロの城でルパンと次元が奪い合うミートボールスパゲッテイ。自作してみた。