『キング・アーサー』
久し振りに体調が悪くなって気分悪い程につまらない。今年ワースト筆頭。もう全部駄目。惰性で撮ったような映像に、ガイ・リッチー作品特有のチャカチャカ編集で千切りした映像の羅列は、気味が悪いし、カタルシスも無い。主人公のうじうじ性格が物語を停滞させ、終始ストレス。
聖剣を引っこ抜いた主人公に“気絶”というアクションをさせてしまうのが、今作の最も駄目な所で、作品全編に渡るウジウジと、歯切れの悪さを正に反映している。聖剣を引っこ抜いて、それを保留にしたまま物語を展開するという発想が駄目、この発想の時点で活劇が死んでしまい物凄く退屈。小道具たる聖剣の使い所を勿体ぶって、序盤から中盤まで使わないという発想について行けない。正しく言うと過去のトラウマから“使えない”状態を持続させるが、その状態を面白く引っ張れていたのか。巨大コウモリの生息する島に放り込んでいくが、舞台立てが意味不明で因果性も無い。主人公を追い込んで“使えない”状態から、美味しいタイミングを見つけて“使う”状態に持っていけてない。せめて強力な力を発揮している様子を傍観、立ち竦んでしまう視点とかが有ればいいのに。