『夜に生きる』スゲー面白い。
陰と陽の組み合わせの仕方が絶妙。特に終盤のシナリオ構成が上手い。陰惨なものと、陽気で美しい場面とを交互に見せていく事で、主人公は魔の手からは逃れられない事を強調する。でも微かに救いも用意されていて、そこが唐突な分もあり感動。だが、戦争の匂いも残すバランスで上手い。陽に行き過ぎないで、陰もチラつかせる。
ワーナーのロゴマークの重々しい登場の仕方と、そのデザインがカッコイイ。配給ロゴと制作会社から法悦。
唐突に挟み込まれる陰惨な殺人と襲撃の応酬が、妙な味わいを醸し出す。一瞬しか登場しない女殺し屋が、華麗にナイフで刺殺した後に見せる笑顔よ。お話の運び方が必ずしもスムーズとは見受けられないのに、妙に殺しや破壊が目立って逆に面白い事に。キチガイKKKの襲撃場面とか、強烈。
銃撃シーン上手かった。上下の高低差の撃ち合いとか、螺旋階段からぶち落としてからの乱射オーバーキルとか、サラッと相手の後ろに回り込むとか、壁越し射撃のスプラッターさとか、あと同一画面内で撃ち合うのが良いよねホント。ペラペラ喋らせないで射殺する低温演出と、グラスに一滴の血。
満足度高い。