『座頭市海を渡る』の感想です。 (1/3)
ヤベェ。傑作来た。
劇場版の座頭市ベスト5に、絶対入れたい(まだ全26作品を観てないけど)
これまでの池広版座頭市はアクション全開。座頭市が悪者を一網打尽にする。カメラが動く動く。そういう映画でした。「あばれ凧」では、まさかのホラーx時代劇をやってのけた。とにかく普通じゃない座頭市を撮るのが池広一夫。
本作もしかり。これまでの座頭市にはない、哲学的な座頭市となっていました。すごいとしか言いようがない。これまでのアクション演出、勝新太郎の一級品の殺陣に加えて、本作ではさらに、哲学的なテーマが融合され、非常に知的で社会的な映画になっている。
これまでの池広版座頭市が「技・体」だけのものであったと言うのであれば、本作で、正に「心・技・体」全てが揃ったと言っても過言ではないだろう。傑作だと思った。
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『座頭市海を渡る』の感想です。 (3/3)
分かり易い「正義」が「悪」を倒す、というおきまりのパターンだけが時代劇じゃないんですよ’!
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『座頭市海を渡る』の感想です。 (2/3)
・・・僕が、なんでここまで本作が好きになったかというと、本作は、正に「ダークナイト」で描かれていたテーマと、全く同じことを描いていたから。いやむしろダークナイトよりも優れているのでは?
座頭市のお約束(殺陣、ご飯、市とヒロインとの間のプラトニックな恋愛感情)を守りつつ、ダークナイト、仁義なき戦いを彷彿とさせる「社会的・哲学的」な要素があった。
「お前さん、死んで生きたんだよ」
クライマックスで言われるこの台詞に、全てが込められている。
テーマだけじゃなくて、敵の親玉が、すごく割腹の良い男に描かれているところなど、正に、ダークナイトのジョーカーだった。
この映画で、一番悪い奴は誰?それは正に、仁義なき戦いの山守親分のような奴。
正義とは何か?悪とは何か?という問を観客に投げかけてくる。
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