【再鑑賞】ヘレディタリー/継承-5
先述したがホラーには種類がある。モンスターやスラッシャー系は”逃げのびる”過程を楽しむものだと思う。ある意味”サバイバル”だ。
この映画は”家族”がテーマであり、家族からは逃げられない。
逃げられないからこそ一度始まった崩壊は止められずその先には絶望しかない。
だから”家族”というコニュニティーは厄介だ。
私は再鑑賞したが結局最後までどちらかなのかわからなかった。答えはきっとどちらも正解なのかもしれないし、どちらでもないのかもしれない。
出来ればピーターがハッパやってるときに見た妄想であってくれと思うが、幽霊のせいにしたい気持ちもある。
この作品はトラウマを植え付けたというよりは呪いをかけられたんじゃないかと思っている。
監督の家族に対する一種の呪いが画面を通してたくさんの人に伝播していく。
年明けには監督最新作「ミッドサマー」が公開されるが、予告がスウェーデンらしいさわやかな夏至祭と笑顔の人々で満載なんだが・・・そんなわけないよね・・劇場から虚無の目をした人々が出てくる様が目に浮かぶ。
むろん、私もその一人になるだろう。