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Saltburn鑑賞。非常に気持ち悪いシーンもあるが力作ー!!! 

ダウントンアビーほどではないけどわりとあんな生活を普通にしてるご家族が"蛾"を招き入れたことで食い尽くされていく…うーん、めちゃくちゃ面白かったけど…信仰の話だと思っていたからなぁ。愛憎半ばする崇拝。フェリックスの下にはたくさんの人が集まるけど自分はあんなご機嫌取りみたいなやつらとは違う、本当のフェリックスを理解している。かわいそうであればフェリックスが自分のことを見てくれるのなら、他人からどんなに惨めに見えようとかまわない。フェリックスのために何かする(部屋の掃除とか)ような対等の人間では突き放される、恵を享受するだけの何もできないかわいそうな人間であれば深く気にかけてもらえる。近づきたくて側にいたくてたまらないから、何にでもなれる。お父さんにはごまをすり、お母さんには友人の悪口に乗り、お姉さんがコントロールされたがっているならdomに徹する。

Saltburn鑑賞。続き。 

と同時に、聖人ぶってるフェリックスもその家族も自分を惨めにする存在であって憎くてたまらない。太宰治の『駆け込み訴え』に近い気持ちというか、あれが好きなので私の考えがそっちに寄ってしまう。で、フェリックス(とその家族)の施しは普通であるという善意=無意識の傲慢が、オリヴァーの哀れで情けない信仰心に噛み合ってしまった、と思っていた。そこが良いなぁと。
なので、告白のくだりが…なくてもいいかなぁ…。せめて、最初の自転車の出会いだけでも偶然だったと考えられる余地…単なる愛や崇拝であると考えられる余地がほしかった。あの告白をぼやかしても全然作品として成立すると思うんだよね、たぶんそうなんだろうという気持ち悪さは消えないから。わかりやすさを省いてでも純粋さに残っていてほしかった、私は。最初から全部計算ずくだと明示されてしまったので⭐️3.8。と思っていたけど、この作品を「太陽がいっぱい」に準える感想も聞いて、その発想が1ミリもなくて、あーそうか!と新しい視点が開けたので⭐️4.5。

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