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『12か月の未来図』4月6日より公開③ 

『パリ20区、僕たちのクラス』の系譜の今時の中学校映画でありながらさらに一歩いったのは、大人たちのわずかながらの寛容さにある。

子どもは学力的にはバカではあるが、それは「失敗」の経験からの心理的な行動にある。ただ怒る、怒鳴るだけでは子どもたちは単に「失敗」を経験するだけで前に進もうともしない。その揶揄を主人公フランソワの妹がさらっ言う。
以降、普通なら担任&校長面談になりかねない生徒らのあるとんでもない行為を容認する。一見あり得ないが、あれはフランソワの「失敗」学の学びなんだ。

さらにとどめのラストシーンもじわーっとくる。エンディングテーマのメリー・ホプキンの「悲しきの天使」がまた強烈に突き刺さる。この曲には在りし日の思い出や青春を意味したロシア民謡ベースの曲。哀愁を帯びたメロディーがカタルシスを増幅させる。

ブルジョワはげちゃびん中年先生VSクラスの大半アフリカ系のガチンコ中学校映画はリアリズムとヒューマニズム溢れ、『大人は判ってくれない』から『コーラス』、『パリ20区、僕たちのクラス』などオールタイムのフランス学校映画を見つめた傑作だ!

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