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『12か月の未来図』4月6日より公開② 

(つづき)
フランソワ以外の教師らはだいたいアラサーで、「臭いものには蓋」でいわば「ことなかれ主義」。フランソワも最初はそんな彼らと同調するも、ベテランの技か、彼のポテンシャルか、荒くれる移民系のクラスを徐々にまとめながらも己も少し生徒らに歩み寄る。この数ヶ月で生徒も教師も変わる。
フランソワは聖人君子ではないが、根には退学になったらろくな職にありつけず、ゆくゆくの生徒の将来を思う。そこにも『大人は判ってくれない』のアントワヌ・ドワネルがどうしても被るし、この映画はさらに『パリ20区、僕たちのクラス』の系譜でそこからの一歩である。いや、どこか「3年B組金八先生」よりな『パリ20区、僕たちのクラス』とも言える。思春期の子どもたちも異性に好意を持つし、先生らも、というかはげちゃびんの中年先生もまだまだ男なところも見せる。そこがおフランス流である。
監督が約2年間中学校を取材し、9ヶ月間に渡って撮影しただけあってとことんリアリティーなヒューマニズム溢れる超社会派中学校映画。フランスの教育・移民問題、大人、思春期の少年少女を描いた無印の傑作!!

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