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『十二人の死にたい子どもたち』(二回目)② 

前半の議論や会話がぎこちないのはある意味人生経験が浅いハイティーンらしいとも自殺志願の少年少女のうっくつ&鬱性質のあらわれとも見える。加えて、舞台となった新しめの廃病院というのがまたどこか無機質なものを思わせる演出になっている。

過去の『十二人の怒れる男たち』の系譜の作品との最大の違いは、決によって決まるのが自分の生き/死ににあるので、さすがに必死である。が、比較的死にたがる女子勢のそれは、過去の同系列の作品の早く議論を終わらせたがる大人たちにもダブってくる。

参加者の中には病魔で死が迫っている者もいて、そこはほんのり黒澤明の『生きる』をチラリと感じられるものがある。

そしてこの映画の最大の演出は『十二人の怒れる男たち』に日本の現代のハイティーン気質を被せたことにある。ルックスもそうだが気質にもどこか現代的なものが感じられる。

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