『パシフィック・リム:アップライジング』
謎の黒いイェーガーや新女性キャラのアマーラのはみ出し&『スター・ウォーズ』シリーズのレイのようなニュータイプのヒロインを中心にして見るなどそれなりのポジ要素がなくはないが、
如何せんストーリーが盛り上がるエンジンのかかりが遅いのと、トム・モレロによる『パシフィック・リム』のメインテーマがしっかりかからないなど、全体的にもっさりしたムードが拭えない。
トム・モレロによる『パシフィック・リム』のメインテーマは『ロッキー』シリーズで言う『ロッキー』のメインテーマと同じ。ハッキリ言ってインポテンツの『パシフィック・リム』である。
で、ストーリーの核になっているのが上海の新進企業シャオ商事の台頭で、PPDCのイェーガー戦略のイニシアチブを握ったり、無人機イェーガー推進など独自の路線が目につく。これは中国の大連万達グループのレジェンダリー買収がモロに現れたお家事情込みのシナリオで、そこからの事故なんかレジェンダリーの自虐にしか見えない。
面白い脚本ではあるが、『パシフィック・リム』としては歪である。