『娼年』
松坂桃李が演じる男子大学生が男娼になる映画で、映画の60%は松坂桃李のセックスシーン。
が、前作『何者』で素晴らしい群像劇を作った三浦大輔監督らしくない雑な脚本と演出。直球のセックスシーンが多いのはいいがワンパターンで、ドラマが薄い。
14年前に公開したジェームズ・ブランコ主演の男娼の映画『ソニー』とは比べ物にならない駄作。
しかもそのセックスシーンも局部やきわどいシーンもない。手マンのクチュクチュする音やパコパコする音が妙にリアルなだけで、他は工夫がない。松坂桃李のファンをターゲットにしたのがアダになり、にっかつロマンポルノ的な作品が中途半端に。いっそのことピンク映画にしちゃえば、まあ安っぽい脚本のピンク映画になっただろうけど本作はそれ以下。
誰得な映画?って訊かれたら松坂桃李ファンとは答えられはする。まっとうな映画作品ではなく、松坂桃李のセックス擬きが見たい人のための作品。