『ブレードランナー2049』
本質は“記憶”、“本物”、“経験”、“感情”、“五感”⇔人造人間(レプリカント)にある。延いてはヒューマニズム、人間らしさであり、その対極にレプリカントがある。
劇中である重要人物から想像した物により記憶や経験を形成するとあるのは、これこそ正しく映画を観る側の真相心理ではなかろうか。
単なる郷愁に頼らず、『灼熱の魂』、『複製された男』、『プリズナーズ』のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督らしい前作『ブレードランナー』からの新たなる一歩、新たなる味わいを与えた。この味わいを感じることこそ、この映画を観た意義になる。