『ゲット・アウト』短評
黒人の写真家のクリスと恋人のローズがローズの実家に訪れたけど、終始不気味な雰囲気。翌日のローズのお爺さんのパーティーでクリスは黒人のローガンに出会うが、ちょっとしたことでローガンは突然「ゲット・アウト(出ていけ!)」と激昂する。
ローズは白人で、ローズの家族は白人で黒人に対しては「オバマが3期目も出来るなら投票する」というぐらいオープンマインド。けど、終始どこかぎこちない。そしてなぜか管理人とメイドが黒人で、これまた不気味な雰囲気。お爺さんのパーティーも白人だらけで、クリスと話せば表向きは持ち上げるがやっぱりどこか不気味。
この「何かおかしい」という雰囲気を黒人・人種に対するリベラルを皮肉って見事にスリラーに仕立てている。
この中でもある主要人物についてはだまされた! とだけは言う。スリラーのタイプとしてはシャマランの『ヴィジット』が一番近い。ちょっと過剰演出だけど、ヒッチコックの系譜の見事なスリラー!