フロリダ・プロジェクト
完成度が高かったです。前作と似たモチーフである太陽が燦々と照る風光明媚な気候と社会の底辺の人々を描くという部分。前作が携帯で撮ったという部分も含めて、どこかキワモノ企画の様相を呈していましたが、今作は直球描写で、社会のど底辺にフォーカスを当てておりました。
どこから見ても屑人間ばかりの環境で、W・デフォー扮する管理人のみが唯一まともな人間。彼がいないと、映画も劇中の低所得者向けアパートの秩序も崩壊していたという構造は良くて来ていたと思います。
楽天家のアメリカン達に、この分断された救いようのない社会を見せるには、前作のカリフォルニアに匹敵するフロリダのピーカンの天気が無いと、見てもらい辛さそうな気もしました。
見ている途中に思ったのは、日本も似たような環境が自分が知らない範疇で、沢山あるんだろうなあ。という事でした。