Mohenjo Daro (Hindi - 2016)をDVDで。
清々しいくらいにフォークロアの伝統にのっとった一作。制作側および批評家側がどのくらいそれを意識していたのかが気になる。平民の主人公がリーダシップを発揮するとか、圧政者、お姫様、貴種流離譚的フラッシュバック etc. 全てが教科書通り。1950年代のものと違うのは、衣装がタイツ系じゃないことと、魔術師が出てこないことぐらい。1950年代には大うけして、現代ではこれがボコボコにされることになった理由は何なのか。いつものように英語で書かれたレビューを渉猟していると、タイトルだけ読んでも、筆舌を尽くして本作を罵倒したいという気持ちがからくる饒舌さが凄い。ともかく、小賢しい感じの意識高い系作品が幅を利かせる昨今にあって、本作は意味があると思うのだが、批評家ではなく大衆はどのように受け止めたのか、本当のところが知りたい。