Aravindha Sametha Veera Raghava (Telugu - 2018)を川口スキップシティで。
例によってプレビューのために現地の各種レビューを読んだんだけど、読むごとに期待は低くなってったのが正直なところ。今はやりの社会性に気を配ったアクションなのだけど、それらの多くは社会性がトッピングにしかなってない。本作はもう少し踏み込んで、ストーリーの主軸に暴力の連鎖を止めるための模索を持ってきたのだが、晦渋で後味がスッキリしない。そして理屈を捏ね回したために、ジュニアのダンスは実質的に2本になってしまった、167分もあるのに。予測した通り「もうファクション映画はやめにしないか」というトリヴィクラム監督のメッセージを強く感じた。しかし劇中はそれで収まっても、劇場の血に飢えた観客はそれで納得するのか?歯止めの効かなくなったファクショニスト(狂信的テロリストに近い、あっち側に行ってしまった人)をその手で殺し、その妻に正直にそれを打ち明け、しかし妻はそれを許し、地域内の融和のために彼女自身が選挙に出るというのは、よく考えられたプロットだが、カタルシスとしてはどうなんだろうねえ。