Akilandakodi Brahmandanayagan (Tamil - 2018)をYuppflixで。
Om Namo Venkatesaya (Telugu - 2017)の吹き替え版。オリジナルのテルグ版が容易に再鑑賞できるならばこれに手を出すことはもちろんなかったけれどやむを得ず。やはり吹き替えは全体的にチープな雰囲気。特にソングはぐっと落ちる。こういう神話・バクティものの場合、タミル映画であっても結構サンスクリット系の語彙がそのまま使われているんだということが薄っすらと分かる。映画自体としては、知り合いの入っていた「宝塚調」という評言がぴったりはまる。深い深い精神性と、そこでこれを入れるかという様式的な能天気ソングとが入り混じって、まさに大衆のための芸能という趣。劇場での鑑賞時よりも台詞を細かく吟味しながら見ていくと、これは温和な雰囲気の中で展開するバクタと神との出し抜き合いのゲームのようにも思えてくる。なぜ双六なのか、なぜサトウキビなのかなど、象徴として現れる事物をめぐる謎、そしてどこまでが伝承で、どこからが映像作家による創作なのかも調べてみたいものだけど。