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この間、ひょんなことからインド映画のセンサー・スクリプトというのを落手して、 

実際の映像との照応をつぶさにチェックする機会があった。第一印象は、かなりとっ散らかってるというもの。ト書きと台詞とが整然と分かれていない。そしてやはり実映像とは完全に一致していない。実映像の字幕でモーハンダースとしている(実際の台詞もそう聞こえる)をスクリプトではフェルナンデスとしていたり。あるいは十数行の文章が突然次ページにミス配置されてたり。センサー・スクリプトはそれ専門のライターがいるようなのだが、結局のところ世に出ることがない文章ではあるので(検閲の人間だって全編に目を通すとは思えない)、ライターは実はかなりやさぐれちゃってるのだろうか。映像作品の文章化と言えば楽しそうにも見えるが、誰にもチェックされず(監督や脚本家が一字一句を確認してるとは到底思えない)、誰にも読まれない数十ページに渡る文章を書く仕事というの、どんな気持ちなのだろうか。同じ作業であっても、劇場売りパンフにシナリオ採録をする仕事ならまだニュアンスも違うか。そもそも監督や脚本家が几帳面に台本を作っていれば必要ない仕事ではあるのだが。

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