Rajaratha (Kannada - 2018)を川口スキップシティで。英語字幕付き。
一言でいえばKalloori (Tamil - 2003)の劣化コピー。最後に悲劇が待っているロードムービーなのだけど、バラエティに富んだ乗客を細々と紹介しながらもそれが生きていない。ラヴィシャンカル演じる変なおじさんや、山のリゾートでの疑似結婚式のエピソードの挿入にも必然性がない。Kallooriなら最後のシーンを覗いても一本の映画として成立すると思うのだけど、本作はちょっととりとめがなさ過ぎて、まあ逆に薄いストーリーラインをよくここまで延べて140分のにしたものだと感心。政界の黒い霧の描写は面白かったが、あっさりと解決してしまい掘り下げ不足。バンダーリ監督はデビュー作が雪崩的なヒットになったので、東京でも上映されることになったのだろうけど、一作目での詰め込みすぎ&掘り下げの浅さという弱点が、本作ではさらに目立つものとなってしまった。作中の清廉な政治的シンボルの名士の名前がアッパージーだったのは金過去の歴史への分かりやすいオマージュだったか。