IFFJの二本目「マントラ(Mantra)」 (Hindi, English- 2016)を渋谷ヒュートラで。
トレイラーだけ見て陰気くさい文芸映画と思い期待せずに見に行ったけど、案外よかった。『モンスーン・ウェディング』でペド親爺だったラジャト・カプールが出てくるとつい猟奇的な展開をしてしまうがそれはなし。他にもLoevのシヴ・パンディットとか、『マダム・イン・ニューヨーク』のアーディル・フサインが渋い役で登場して嬉しい限り。都市住人の難しいエゴ、中年の挫折などをふんわりとした筆致で描き、好感をもったが、現地のレビューは恐ろしく低い、なぜななのか。長男がデリーで開いたレストランがヒンドゥー原理主義者の攻撃にさらされるシーン、それから主人公の仲間たちが中国とインドの格差について語るシーンが印象的。ジャールカンドからの貧しい上京者が見せた無償の男気がカッコいい。