『軍服を着た神様』(日本・2025)をポレポレ中野で。
全107分のドキュメンタリー。文化人類学者とその後輩のカメラマンが共同で撮ったもの。枋寮の東龍宮に祀られた田中将軍と北川将軍、同じく枋寮の先鋒祠に祀られた樋口先峰、台南北郊の飛虎将軍の4柱の神が中心となる。いずれも軍人が死後に祀られたものだが、軍人というのは必ずしも必須要件ではないようだ。旧植民地台湾でもと宗主国の人間が神になるのは、①その死が英雄的だったか②怨霊として祟ることがあったからか、どちらからしい。乗っていたゼロ戦が撃墜され、集落への墜落を避けて散ったパイロットが神格化された飛虎将軍、遠くフィリピンで戦死したのに位牌が流れ着いたことでその地の神となった樋口先峰、台湾出兵でパイルワン族と戦い戦死し、怨霊となっていた北川将軍など、髪になるまでのいきさつはそれぞれ。面白いのは、神になってからも衆生を救うなど修行をして下位から上を目指さなければならないというところ。導き手は観音だったり保生大帝など。中国大陸を共産党が支配しなければこういうのが無数に残っていたのだろうと思うとちょっとクラクラする。日本の佐賀県の精霊船なども出てきた。