Thampu (Malayalam/1978)をYTで。
ニラー川近くの村に移動テントのサーカス一座がやってくるところからテントをたたんで去るまでの何日間かを描く。前年のKanchana Sitaはカラーだけど、本作はモノクロで、撮影はシャージ・N・カルン。サーカスというのはそれだけで怪しい郷愁を湛えたた存在だけど、それをさらに濃縮したようなメランコリーの映像。実在するサーカス団の興行に混じり、数名の職業俳優だけを使い撮影されたらしい。最初と最後に現れる、生命を持つかのようなテントの布が圧巻。フェリーニの『道化師』『アマルコルド』の影響が指摘されているが納得。村人に娯楽を与えるサーカスだが、内部の人々には終わることのない苦役であるというのが、子供たちがメイクを落とした道化を追いかけていく数十秒のシーンに凝縮されている。マレーシア帰りの資本家、俗物のメーノーンとその息子との葛藤、労働争議。シュリーラーマンとジャラジャーの夫婦のエピソードはよく分からなかった。サーカスの起源がタラッシェーリにあることとか、本格的なヴェリッチャパードの舞とか、貴重な情報も。サーカスの支配人はカーストが違うのか。