Till We Meet Again (Taiwan/2021)を新文芸坐で。
原題は『月老』、邦題は『赤い糸 輪廻のひみつ』。ずっと前に見た韓国映画『神と共に』二部作を思い出した。どちらも自民族のためだけの冥界がある。その仕組みが今一つ分かりにくくて、最後の方に行くにつれてところどころ意味が分からないショットが増えて行った。たとえばエレベータの前で来世の再開を約束して別れる初老の男女とか。最初のシーンでのモンスーンにけぶる海辺の町(明らかに地方都市)の風景はまさに台湾映画の悦楽と言えたけれどあれはどこだったのか。落雷で死ぬというのは何となく転生ものを思い出させる軽さ。さらに、冥界に制服があり、規則があり、成績表があり、男女のペアでの共同作業がありetc.という学園もの風のノリは確かに面白い。ただ、自分としては500年前の匪賊が浴びた山の爽やかな風の方に惹かれた。公式サイト以外の情報はかなり少ない。監督インタビューは面白かった。
https://www.cinra.net/article/202312-giddensko_ikmsh