Retro (Tamil/2025)をイオンシネマ市川妙典で。3回目。
3回目になっても読み切れない字幕は相変わらず読み切れず。今回は暗闇でメモを取りながら観た。途中には例によってKS特有のおもちゃ箱をぶちまけたようなあれこれがあって目を奪われるが、最後の方に行くに従いシンプルになっていくストーリーに思えた。つまり貶められ虐げられた下層民が指導者を得て決起する革命であり、ブルジョワジー勢力が外から兵力を動員して反撃してきたとしても人民の団結により撃退するというもの。そして現代的に形を変えた植民地主義もそこに重なる。島はインドの暗喩なのではないかという思いはより一層強くなった。「暴力が俺を愛してくる」というのはまさにインドの現代史そのもの。監獄でのパーリがルクミニへの償いとしてしばらくの間自分に降りかかる暴力に対しされるがままの自罰=苦行をしたのに彼女の写真を渡されたところで突然Uターンして暴力で支配するようになる。これと同じことは後半の闘技場でも繰り返される。例の長回しは単に長いだけじゃなく、腕を切ったりする凄い刃傷を組み込んでること。それから、後半のジャダムニ覚醒の海のシーンの美しさ。