Lucky Baskhar (Telugu/2025) をオンラインで。
1992年、インドが経済開放に舵を切った翌年のムンバイ。インディラの銀行国有化の大鉈を逃れた民間銀行に勤めるバースカルは、概ねは真面目だったが、貧しい中で妻子を養うため、職場近くのイラーニー・カフェで時間外の業務をこっそり行うなどしていた。確実だと思われた昇進が実現しなかったことで彼の何かが壊れ、銀行から現金を持ち出して密輸の資金として貸し出し利益を得ては元本をこっそり戻すことを繰り返す。やがて念願の昇進も果たし、小遣い稼ぎの不正行為も株式のインサイダー取引なども含み規模が大きくなる。しかし、そうとは知らずに地下社会の大物の資金洗浄の片棒を担ぐことになり、しかもそれが頭取以下の銀行上層部も関与する大型経済犯罪であることを知った彼は、露顕すれば金融危機を招きかねない裏金融から足抜けしようと試みる。家族のための小さな悪事ならば見逃されるというインド映画特有の価値観を前面に押し出した。ただ、同じドゥルカルの悪人ものでも殺人がないのでKurupよりは後味がいい。時代設定も絶妙。見つかるか見つからないかのドキドキ演出が巧み。