再見シリーズ:Killing Veerappan (Kannada/2016)をDVDで。
RGVらしいエッジの立ち方と、シヴァンナの大芝居とが不思議なくらい融合。主人公がヴィーラッパンを狩る公的な理由と私的な理由を述べる箇所、私的な理由として「ラージクマール誘拐が許せなかった」と述べるあたりに歌舞伎味がある。史実と異なる点はRGVのそうあって欲しいという願望か。「次の誘拐の標的はラジニカーントだ」というくだりは痺れる。検問所の入り口でチャイを売っていた男が、部族民を利用し、警察の失態に乗じて今や強大な悪魔になった」という台詞が印象的。シュリヤが、おっかなびっくりの協力者だったはずなのに、いつの間にかエージェントになっているのだけはよく分からない。後から読んだ資料では、ヴィーラッパンの死後、森はかえって無秩序になって資源が枯渇してしまったというような話も読んだが、作中では感情移入させるような人間味をあまり描写しなかったのが良かった。