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Laapataa Ladies(Hindi/2023)を試写で。 

邦題は「花嫁はどこへ?」。キラン・ラーオらしい、手堅い脚本、適切なランタイム、映画祭受けしそうな分かりやすい寓話。冒頭にはMP the heart of Incredible Indiaと出て、MP州観光局のバックアップが謳われる。風景の美しさと対照的な農村の後進性が背景なのだが。尤も後進性の中に真心を持った人間が幾人も現れて御伽噺のような大団円になるからまあいいのか。鉄道映画としても出色で、冒頭で駅ともいえない踏み台みたいなプラットフォームから乗車するシーンで度肝を抜かれた。あれは駅なのか。プール、プシュパ、スーリヤムキと、花の名前が多出するのも一層のファンタジー風味。インド映画は、才能があるのに機会に恵まれない人間を浮上させることに性急で、それ以外の凡人たちを背景に押しやることが多いが、本作は主婦を夢見て育った女性をメインに据え、学問を修めて社会に奉仕したい女性と対比させ、どちらにも尊厳を与えているところがクレバー。最終的には美味しいところはラヴィ・キシャンが持って行った。Vaathiでのサーイ・クマールを思い出した。

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