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Raayan (Tamil/2024)を川口スキップシティで。 

入りは65パーセントほどか。日本人の方が多かった印象。読後感は爽快、風呂上がりというか雨上がりというか。両親を失った4人兄妹が北チェンナイに移り住み、長兄が身を粉にして働いて弟二人と末の妹を成人させる。大衆食堂で地道に商売している長兄がなぜかやたらと強い(このあたりは伝統に則り強さの理由を示さない)。気がかりだった妹の見合い婚が決まった矢先に中の弟が暴力沙汰を起こし、町のドンにマークされてしまう。古風な「耐える長男」ものと「妹センチメント」ものを合体させ、そこに血の雨を降らせて現代的なものにした。途中までは典型的なセンチメンタル腫れ物お荷物である妹が終盤で「妹の力」を発揮する脚本は凄い。監督というより脚本家としてのダヌシュのビジョンに唸る。唯一、弟の裏切りだけはちょっと性急だったかも。主役を食っちまう癖のあるSJSもいい感じに制御して活かし切った。舞台設定はラーヤプラムだけど、典型的な北チェンナイ・ダリトものとは異なり、地域特性よりも普遍性が勝った神話的な物語になっている。あの爪のような武器と主人公の名前に関して調べること。

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