2018 (Malayalam/2023)を川口スキップシティで。
久しぶりのセルロイド上映。インド人が圧倒。サバイバル系感動ストーリーとして見事。これはしかしTKFなどの手法の裏返しではないかなどとも微かに思った。それでもジーンとくるのは確か。助走にやたらと時間をかけるのは時にマラヤーラム語映画の欠点となりうるのだが、本作の場合はそれが上手く機能していた。降り続ける雨と鉄砲水の描写の迫力。ヒロイズムの表出はトヴィノとアーシフのキャラクターに集中していて、期待したチャッコーチャンは、あまり起伏の無い役でもったいなかった。全員が全員すごいことをするストーリーでは逆にリアリティーがないという判断だったのかも。アパルナ(なんという肥え方か)のキャラクターも同じ。それから何にも考えてないアホな外国人ツーリストの登場では過去の自分を見ているようで胃がキリキリしたが、最終的には彼らにもそれなりの尊厳を付与したストーリーにはバランス感を感じた。敢えて言うと憎しみを向けるべきキャラクターがないのだが、意図したものだろうか。タミル人のトラック野郎の逸話には説明が欲しかった。5年前の厄災を見事に映像化した。