Comali (Tamil/2019)をオンラインで。
ジェヤム・ラヴィを見る作戦の一環。本作は公開前にトレーラーが物議をかもして(何でだったっけ?)わざわざ保存した記憶まで。1999年大晦日に事故で植物状態になった高校生が16年後に目覚めるというコメディー。前世紀の遺物の34歳の男が現代社会(特にそのヴァーチャル性)を批判するという設定は大変に興味深いが、周りの人間の設定が無理筋過ぎて笑いの鋭さを大いに削いだ。特に最終シーンで主人公が人助けをするところ、感動的に盛り上げてるが、そもそも災難のきっかけを主人公が作ってるという点が痛い。ギャング出身政治家とドクラ(東インドの工芸品だろうに)の関係も雑。笑ったのは、ラジニの政界入り関連のニュースを見た主人公が、「ほら今は1999年じゃん」という場面。低カーストの生まれでかつては寺院にも入れなかった政治家が、自分はテーヴァルだということにしてムットゥラーマリンガ・テーヴァルの像の除幕式に出るところ。ダヌシュは自分の息子だと訴える女性が、「タミルあるある」だとして登場するなど。主人公がユーチューバーになるシーンでは古臭いモラルの開陳が鼻についた。