Dishoom (Hindi/2016)をオンラインで。
典型的な2010年代ボリウッド娯楽作。スルッとしたのど越しで胃もたれしない作り。しかしこれよく考えてみたら、主人公二人がムスリムで舞台が中東で、珍しいくらいなムスリム・ソーシャルだわな。しかしそういうことをほとんど感じさせないセキュラ―な造りになっている。架空の無法国家アブディンでの礼拝シーンでのみ、若干の宗教的センティメントが現れる。アッキーとナルギス、パリニーティの登場はそれ者ならばおおと受けるところなんだと思う。アッキーの御団子髷のオネエというキャラには何らかのネタ元があるのかどうか。意味不明だけど、作中の有名人キャラとセルフィーを撮る時の仕草が妙に印象に残った。まあしかし、売れない役者を使って狂信的パ・サポーターの狂言をやるというプロットには若干無理がある。ただまあ、悪者パキスタン人を一切出さずに愛国メッセージを押し出す脚本はクレバーだと思った。ソングは例によって品がなくて聞いてるそばから忘れて行くようなものばかり。クライマックスのヘリと4WDのチェイスシーンなど、変にもたもたしていて、アクション映画としては小ぶりな印象。