アンニョンハセヨ(안녕하세요/Good morning、2022)をオンラインで。
韓国文化院提供の映画特集で。ネット接続が悪く、後半はちょこちょこスキップしながら何とか見た。またしてもほんわかラブコメを予想してたらキャンサードラマだった。ホスピスが舞台なので、初めから分かっているキャンサードラマ。なので泣きの波状攻撃。ただ、養母役の女性のバックストーリーは今一つ説得力がなく、無理に付け足された印象。死に行く人とそれを見送る人の絶対的な立場の違いを長々と述べたのは、ドストエフスキーの『白痴』のイッポリート・テレンチェフだった。本作はそれをひたすら見まいとして様々なドラマを仕掛けているように見えた。ホスピスのスタッフの中に自身が闘病中のキャラクターも加えられ、その境界が見えないようにされていた。人が死ぬとどうして悲しいのだろうと思いながら何人かの死とその周りの人々を眺めた。名前を失念したが、最後の望みをかなえるための救急車というのがあり、したかったことを全部するという制度、実際にあるものなのかどうかわからないけど、それはあってほしいと思った。2年後には誰もいなくなったというラストは怖い。