Racha (Telugu/2012)をDVDで。
チャラン出演作全潰しの一環で。懐かしい感じのするテルグの満漢全席。親父作品からの引用、自分の過去作からの引用、お色気、出づっぱりコメディアン軍団のお笑い(中にはPCで警報が鳴るレベルのものもあり)、過去の因縁と復讐、激悪のヴィラン、合掌して最敬礼する村人たち、何をやっても常勝のヒーロー像、ヒーローを引き立てるための百人超の群舞、素手・棒術・火器・巨大刃物での趣向を凝らした格闘、霊験あらたかな護符、女神の加護、インターミッションでのひっくり返しなどなど、手際よく盛りつけた大皿。この時チャランは27歳ぐらい、デビューから4作目。ともかく、テルグのスター俳優たるもの、優しい女顔でスリムというだけじゃダメで、デュエットでは男臭さを、格闘では殺気を帯びなければならない。前者はダンススキルでカバーもできるけど、後者に関しては持って生まれた素質に左右される。三白眼にしてみるだけじゃ神気は立ち上がらないのだ。その辺りでまだもがいている感じと、口角の上げ具合&顎の突き出し具合とが、やはり見ていて痛い感じがある。お膳立ての上で期待に応えようと必死な様子。