Roberrt (Kannada - 2021)をオンラインで。
高慢な女の心を溶かして惚れられたり、ご都合主義設定での人助けからヒロイズムを高めたり、例によってコテコテの大衆路線。ロバートというタイトルとハヌマーン・イメージは掴みとしては完璧。1曲目のラーマ賛歌は唖然とする規模。ストーリーに新味は全くなく、BaashaとVedhalamとUgrammとAvan Ivanをミックスしたようなもの。前半でラーガヴァを名乗り、後半で親友のラーガヴァが登場したところで、この親友に死亡フラグが立ち、展開はほぼ読めてしまうんだけど、そこは結構工夫を凝らして予想外のものとした(結局死ぬが)。吃音で北インドでもドーティーで通す謙虚な料理人ラーガヴァをクールカットでシャツもパツンパツンのダルシャンが演じるのはミスマッチ感満点なのだが、そこに奇妙な魅力があるし、後半のロン毛との対比も効いている。それにしても、ドスを聞かせた台詞の応酬の中で言及される、ラーマからチトラグプタにまで至る神話のキャラクターの異様な多さ。カンナダ語映画全般がそうだけど、ダルシャンの好みなのか。現地レビューは高評価と低評価真っ二つ。