Kanaa (Tamil/2018)をオンラインで。
ちょっと異様なほど評価が高いので観てみたけど、あまり感心しない。アイシュワリヤー・ラージェーシュのスポーツウーマンとしての演技は満点。ガタイがいいのでボウラーとしての演技に説得力。最後の試合の場面は色々上手くいきすぎだけど、これは様式美というものか。シヴァカールティケーヤンは客寄せパンダとしての出演であることは理解できるが、Chak DeやBigilと設定が似すぎて、しかも早回しでチグハグ感あり。農民の窮状、女子のエンパワーメント、父娘愛、タミル人目線からの南北問題、などなど色々詰め込んだ。言語の問題は大きいが、長々しいヒンディー語や英語の台詞はタミル語に吹き替えられ、簡単な会話だけがタミル語字幕付きでヒンディー語で発声されるというのが、日本の一般観客には分かりにくいだろうと思う。ヒンディー語でのチーム内指示が対戦相手に読まれてしまったので、タミル語でのそれに変えた(発語しているのは恐らく北インド人)というのが肝のシーンだが、これも分かりにくい。国威高揚、女子のエンパワーメント、農村問題と、ご立派なテーマをぱんぱんに詰め込んで膨満感。