Love Story (Telugu/2021)をオンラインで。
テルグ人の知人が最近のテルグ語映画の中でダリトを登場させたものとして目覚ましいと評したのを聞いて。オープニングでシェーカル・カンムラ作品と知り、必見だったと改めて知る。カースト・宗教の違う(しかも逆毛の)カップルの恋愛譚となれば流血は当然予想されるが、それは脇役の別のカップルのエピソードで済ませ、カンムラらしいデリケートな恋模様を描くのに時間を割いたのは好感が持てる。最後の場面だけは典型的テルグ映画になってしまったが。『パリエルム~』と違い、ヒロインを無垢の天使にせずに、沁み込んだ差別的言辞を口にするエピソードを加えたのが画期的。また、カンムラは「都市の自由」を信じかつ愛しているとも感じられた。舞台はハイダラーバードとニザーマーバードの小村だからテランガーナ映画と言える。NCは例によってぎこちないが、オーラのなさがこの役には非常にフィットしている。この人はもうこういう路線しかないのではないか。チャイルド・アビュースを持ってきたのは悪役を「殺されても仕方ない奴」にするためのギミックだったが、これはスッキリしない後味を残した。