『サニー 永遠の仲間たち』(2011、써니)をオンラインで。
韓国文化院提供の映画特集で。いわゆる同窓会映画で、ノスタルジックな感傷、映像の上で現在と過去を交錯させる(1ショットの中で)技法、懐メロ、そしてラストの邂逅などなど、全てが予測の範囲内でありながらも上手く見せる。似たような題材を扱った『最善の人生』(2021)でも思ったが、女子学生の間での愛憎のすさまじさは印象的で、淡い初恋エピソードなど吹っ飛ばす勢い。過去のエピソード部分は1980年代後半のソウル。全斗煥時代の末期という設定。ヒロインの兄は労働運動家で全政権反対デモにも参加するような熱情家だが、機動隊との衝突のシーンで、女の子たちの対立グループ間のもみ合いが始まるというの、多分に楽天的だが思わず笑ってしまう。またヒロインの一家が全羅道出身者で訛りをからかわれているというのもあり、字幕は結構苦労だったと思う(東北弁を適当にアレンジしたのもが用いられていた)。現代のパートで、病院のTVで流れている連続ドラマで、愛し合う二人が実は兄妹だったという怒涛の韓流展開のシーンで、かたずをのんで見ていた一同が頭を抱えるというシーンがウケた。