Bachchan Paandey (Hindi/2022)をキネカ大森で。
本日は一席空けナシのほぼ満員。『ジガルタンダ』のリメイクとの予備知識でラストのスターを誰が演じるのか期待して見に行ったらあのどんでん返しのプロット自体が没になっていた。つまらねえ、ブラックユーモアが単なる人情譚になり果てた。原作の狂言回し的主役の新進監督を女性にしたのは女性のエンパワーメントを暗に込めたかったからなのだろうが、バッチャンとの間のロマンス(微かなものに留めたのは良かったが)とかはちょっと違うだろと思った。そしてサウラ―シュトラの泥棒娘と元映画青年の老人のエピソードは消えた。ただ、台詞が面白いことは片鱗からもうかがわれ、客席は大いに湧いていた。パンカジ・トリパーティーの人気が高いことも登場シーンでよく分かった。しかしその笑いはやや誇張が過ぎないかとも。設定はUP州の田舎の具体的な地名(実際のロケ地はジャイサルメールらしい)だったが、これがどのような土地のオーラを持つのかが分からずもどかしい。アッキーのギャングはヴィンテージカーを乗り回しながらも一方でバンディットみたいなヴィジュアルもあり、作り物臭い。