Nalpathiyonnu (Malayalam/2019)をオンラインで。
いや、凄いもの見た。41ってタイトルは主人公の年齢で、ほろ苦い熟年ラブコメかなんかだと思ってたら、これがシャバリマラ巡礼の41日間の道行きのことで吃驚。しかもそれが分かるのがインターミッションも近くなってから出、メインイベントにいたるまでの説明やキャラ確立がやたらと長いマラヤーラム語映画の例のパターンだった。ガチガチの合理主義者兼コミュニストが、断酒できない末端党員の更生を助けるために41日間の巡礼に付き添うという話。いったんそこに至ってからは驚異のイメージの連続。おそらく実際の巡礼のドキュメンタリー画像を使用しているのだろうが、劇映画としての映像とのシームレスな繋がりが凄い。巡礼の各段階での参拝先や儀式、そこでの巡礼の振る舞いも詳細に記録されており、また次第に熱狂が増幅していくさまも手に取るようにわかる。問題のプッルメードゥでのシーンも、あんな広々として見晴らしのいいところでなぜ将棋倒しが起きるのかというのを説得力を持って描いた。2010年のThathwamasiと共に注目のシャバリマラ映画と見なすべきもの。