子どもたちは楽しい(아이들은 즐겁다、2021)をオンラインで。
TIIF提携企画のコリアン・シネマ・ウィーク2021の配信で。ソウル近郊に住む9歳(後から調べて知ったのだが)の男の子の物語。トラック運転手の父とは血がつながっておらず、生みの母は入院している。新しい学校に転校してきて、すぐに仲間ができるが、一方で勝手に対抗心を募らせるメガネ君も。キャラがハッキリした同級生たちが立ち現れる。母の病は重くなり、仁川にある病院に転院し、学校帰りの見舞いはできなくなる。そこで彼はある休日に仲間たちと一緒にバスを乗り継いで仁川に向かうが、バスの行き先を間違えて田舎道を彷徨うことになる。程なく警察に保護された彼は望む通りに病院に行きつき、母の最期を看取る。特に成長物語とも言えない、スケッチの集成。全体としては悲劇の物語なのだが、それでも子供は合間を楽しむ。特に4人の子供が小旅行に乗り出す場面はドキドキした。現代の子供でスマホを使いこなしていても、あんなところでフッと間違えてしまうものなのか。文字がほぼ読めないという意味で9歳児以下の自分だったらどうだったろう、というのがやたらリアルに迫ってきた。