C/o Kaadhal (Tamil/2021)をNTFLXで。
C/o Kancharapalemで十分満足してたのだけど、様々なモチーフがどのように翻案されていたかを知りたくて見た。ヴァイザーグはマドゥライに、オディシャはケーララに、独立記念日に歌われる歌はMundhanai Mudichuのもの(1983年封切り作がここで出てくることによって年代が分かってしまう)。ロケ地はどうやらThiruparankundram周辺のようだ。ミーナークシプラムというのは恐らく架空。なのでカースト別の街区の存在を暗示していたオリジナルほど社会階層が仄めかされていない。Pazhamudhircholai寺、Kochadai寺などがロケ地。ほぼカーボンコピーのリメイクなのにゆるゆるで締まりがない。多くのレビューで「ハートウォーミング」との評があったが、本来はヒリヒリとしたものになるはずなのだ。まず主人公の中年男が、色白で肌艶もよい中産階級の満ち足りた人物に見えてしまう点。そして彼の無神論を説明する台詞が端折られている点、子役がやはり上流の指定に見えてしまう点、オディシャ語ではなくマラヤーラム語だとか。