Amaran (Tamil/1992)をYTで。字幕なし。
昔字幕付きDVDが出ており、そのカバーだけはよく覚えてたのに買ってなかった痛恨の一本。この1992作品が現在タミル語映画の定番であるガーナー・スタイルの歌唱の嚆矢だという情報を得たので、どうしてもチェックしたくなった。ストーリーは単純で雑。スラム育ちの孤児が、長じて親の仇である悪いドンと対決し、自分もドンとなり、その過程で大ぜい死に、最後に仇を惨殺するというもの。カーチェイスだの爆発炎上だのビジュアルは派手だが、エクゼキューションが雑で、つながりが悪く、狙った効果が出てない。また本作は殺人の流血をリアルに描くという意味でもトレンドセッターだったという。問題のガーナーは一曲目だが、今日のそれと比べると、たとえばウルミの音なども抑えてあって、随分大人しめ。ただし、その歌が始まる前に、「アマランのガーナーは最高だ、アマランのガーナーを聞いていけ」というぐらいの前口上がモブの一人によって口にされる。この文言は後できちんと訳を試みること。何度か出てくる港湾の景色はやはり北チェンナイか。悪いドンの息子を襲撃するシーンはゴッドファーザーから。