インド映画における「外国人向け」と言う雑な言い方に関してはどこかで一度書いておかなければという気になっている。
欧米諸国の映画チケット定価がインド国内のものよりも圧倒的に高いのは疑いようがない。つまり少数の動員でも売り上げが上がるということだ。だからどんな作品でもoverseas revenueは無視できないものになってるし、映画製作者が海外市場を意識してしまうのは当然だ。しかし海外市場の内実はNRIだと言うことは明記しなくてはならない。NRIの嗜好は国内のインド人とは多分微妙に違うものだろうとは思う。しかし欧米人がインド映画を全面的に受け入れているかのような誤解を与える言説はまずい。また映画館での興行と自主上映とを峻別する日本のような考え方はインドには全くない。欧米や中東でも、かなりの国が両者を分けてカウントしていない模様。この辺りを腑分けしていかないと、「世界に躍進するインド映画、日本はインド映画後進国」というような妙な上から目線の言説の跋扈を許すことになってしまう。