戦場のメロディ(오빠 생각、2015)をオンラインで。
韓国文化院の「韓国映画特別上映会」の第2回。韓国版「二十四の瞳」といったら雑過ぎるか。こちらは瀬戸内の島じゃなく朝鮮戦争が背景なので、もちろんいっぱい人が死ぬ。その死亡フラグが立ち過ぎなのが辛い。実在の合唱団がモデルということで、見事な合唱を聞かせてくれるミュージカル映画でもあるのだが、北の将軍様の寵児たちの合唱団を思い浮かべないこともなかった。「国際通りで会いましょう」でも思ったけど、朝鮮戦争中・後の釜山の劇的なことといったら、ベトナム戦勝中のサイゴンに匹敵するかもしれない。主演のイム・シワンは後から調べたらKポップの人で、口半開きタイプのビジュアル系のオフスクリーン姿には全く感銘しないのだけれど、劇中では元文系の軍人(割と強い)を皮膚のようにまとって好演していた。本作での南北のせめぎ合いを見ていると、イデオロギーを信奉して戦った者はそう多くなく、多くがたまたまいた場所で優勢だった方についた(あるいは自分に害をなした者たちの反対側に行った)ということがよく分かる。同じストーリーが北側で成立してもおかしくはないだろうと思った。