ユンヒに(윤희에게、2019)をオンラインで。
韓国文化院主催のオンライン「コリアン・シネマ・ウィーク2020」の5日目。例によって予備知識ゼロで臨み、冒頭の列車の車窓シーンを見て「やっぱこういう景色、日本とそっくりだよな」などと思っていたら、舞台は小樽ということで吃驚した。1時間45分の最後の20分ぐらいになってやっとこれがクイア映画だということが分かって来る。それくらい秘めて秘めて秘められた恋愛感情にそれはないだろというのと、やっぱりそうなのかという気持ちとが半々。ともあれ終盤になってこれは離れ離れのまま中年になった二人の苦くもロマンチックな再会の物語だということが分かる。これがヘテロの男女なら、再会から何らかの物語が始まりそうなものだが、本作では再会後の短い時間を二人が何を語り合ったかは明かさない。そして二人が結ばれることもない。そのクライマックスとしての再開の場が小樽の雪の運河だったというのが何とも言えない。それから、冒頭で母娘が暮らす地方都市の名前が知りたいのだが、何をどう検索しても出てこない。韓流って日本で大流行なんじゃなかったのか。困ったもんだ。