Soodhu Kavvum (Tamil/2013)をDVDで。
4年ぶりぐらいに見た。VJSがほっそりしてるのには、分かっていても驚嘆してしまう。訳されなかった「チャトニですらこれをイドリと認めんだろうよ」が惜しい。7年後の今となってVJSとボビー・シンハ、ヨーギ・バーブ以外の俳優の使い捨てられ感が凄い。それにしても、タミルニューウェーブはニューウェーブとはいえ、強固な倫理観をもち、悲劇に終わる作品であっても、世の非情や不正に憤りを掻き立てるものが多いのに、タイトルが示す通りのこの作品の徹底したデモーニッシュぶりはどうだろう。特にそれほど動きがないカルナーカランというキャラクターを巡って周囲が旋回していき、最後にこのキャラが全てを手にするという構図。そして狸キャラCMにバースカルの演じる清廉潔白大臣が引導を渡されるシーンの何とも言えない快感。これをデビュー作でやっちまったんだから。ラストに流れるEllam Kadandhu Pogumadaが見事で、往年のMGRの曲の流用かと思ったのだけど作詞・作曲ともオリジナルと聞いて驚いた。BGMを含む音楽にも高度な諧謔が散りばめられていてお見事。