Aramm (Tamil/2017)をSunNXTで。字幕なし。
ポスターのナヤンターラのギンギンのカッコよさに加えてダリト映画という評判を聞いて見たくて堪らず、そのためにSunNXTに入ったようなものなのに字幕なし。YTには字幕付きヒンディー吹き替えがあったけど迷った末タミルのオリジナルに。ネットに漂ってた奇態な機械翻訳英字幕テキストと共に。最初から最後までナヤンターラの独演ショーでドスの効いたセリフ回しに痺れたが、これはディーパ・ヴェンカトによる吹き替えとのこと。現実に起きた複数の事件をベースにしていながら、不条理劇要素も混じった象徴的にシンプルな空間で展開する。ナヤンの着衣も全編通して2着の無地のサリーという簡素さ。これがダイナミックな身体性と顔・声の演技を引き立てた。水不足の土地という設定には、清涼飲料水メーカーによる地下水の汲み上げという問題が暗示される。そしてその対処としての井戸掘削の穴が無責任に放置されるという部分にインドの救いのなさが表れる(自分も穴に落ちてえらい目に遭ったことがあるからすごくよく分かる)。それにしてもインド映画ではコレクターが悪役にはならないのが面白い。